2017年4月26日
TCBジーンズのGジャン。
画像左がリーバイス507XX(いわゆる2ndタイプ)
の紙パッチを再現した50`s JeanJacket。
画像右が30'sの1stジャケットを参考に作成したTCB 30's Jacket。
今日はディティールの違いをほんの少しだけ比べてみようと思います。
リーバイスの506XXは別名ファーストと呼ばれる
ヴィンテージ・デニムジャケットを代表する製品の1つ。
TCB 30's Jacketはこちらをソースとし再構築されたアイテムです。
1930年代頃から1950年代前半くらいまで作られていたそうです。
愛好家の間ではヴィンテージジャケットの
王様的存在として評価する人も少なくないようです。
1生に1度は着てみたい。
そう思わせてくれるアイテムです。
また、当時は丈夫なデニム生地の作業着の
トップス的な位置づけ。
それ故に着丈もかなり短く、シャツのように着ていたのでは?
といわれているそうです。
TCB 30's Jacketは着丈を適度に長くし、
現代でも着やすく作られています(有難いです)。
そのファースト特有のディティールが
ワンポケットのフロントプリーツです。
こちらがリーバイス507XX(いわゆる2ndタイプ)の
紙パッチを再現した50`s JeanJacket。
506XXの後継モデルが507XXになります。
主な変更点は、右胸ポケットが追加され
フロント2ポケットの構成になったことが
外観上の大きな特徴です。
こちらも当時は着丈がすごく短かったのですが、
TCB50`s JeanJacketでは現代に着やすい着丈に
変更されています。
これ以上着丈が長いとGジャンらしさがなくなってしまう。
これ以上短いと着づらい。
絶妙な着丈がTCBらしい1着です。
また、後ろにも違いがあります。
画像上はTCB 30's Jacketです。
ファースト特有のディティーイルの一つ、
シンチバックル(バックストラップ)。
ウェスト部分を絞る為のもので、
ベルトはちゃんとリベットで固定されています。
キュリアスクルーの皆様のご意見を聞くと、
このシンチバックの賛否が真っ二つに分かれます。
ファースト特有のディティールが最高に格好良いという方もいれば、
ソファーや車のシートを傷つけるから好きではないという方もいます。
それもそのはず、当時からこのシンチバックには
そういった邪魔という意見があり、切ってしまう方もいたそうです。
また、そういった方はセカンドを好まれるようです。
こちらがTCB50`s JeanJacketの後ろのアジャスターです。
シンチバックを廃し、ウエストバンドの両脇にボタンで留める
アジャスターベルトを備えています。
このアジャスターベルトの仕様は、
現代の標準的なジージャンのデザインでみられるものです。
これなら椅子やシートを傷つけることもなさそうです。
また、生地にも変化があります。
上の画像右がリーバイス507XX(いわゆる2ndタイプ)
の紙パッチを再現した50`s JeanJacket。
画像左が30'sの1stジャケットを参考に作成した
TCB 30's Jacket。
左のファーストのほうが青みが強く、生地が柔らかいです。
対する右のセカンドタイプは濃く・硬い印象。
こちらも当時を再現した生地感になります。
上の画像の
ファーストタイプはレザーパッチ。
セカンドタイプは紙パッチ。
僕でいったら、このあたりまでは
嫁さんも話を聞いてくれそうな内容。
ここからは『もういいからさ~!!』と言われそうです(笑)
しかしながら、こういった細かい部分にまでこだわるからこそ、
全体の雰囲気が良くなっていくのも事実です。
特に、こういった経年変化を楽しめるものは
5年後10年後と、こだわったものとそうでないものとでは
大きく違ってきます。
ファーストタイプはポケットの角に
リベットが打たれています。
それに対しセカンドは
カンヌキステッチとなります。
最後はカフス部分です。
画像上がファーストで下がセカンド。
よく見るとボタンホールの位置とボタンの位置が逆です。
また、ファーストの袖口の縫製は、
チェーンではなく平ミシンで裏は落としながら
縫製されています。
まだまだ、ボタンなど色々と違いはございますが、
このあたりでご勘弁いただきたいと思います。
ファースト、セカンドをソースとした
アイテムは色々とございますが、
どうせ着るなら細部までこだわったアイテムが着たいです。
丈夫でながく着れるアイテムだからこそ
本物を。
元々労働着として生まれた丈夫な洋服。
今ではファッションに欠かせない重要アイテム。
Gジャンの歩んできた歴史を感じます。