Quriousのパンツの中でも“これだけは持っていたい”と思わせてくれるFOBのヴィンテージトラウザー。
理由は強固な作りと経年変化。
穿けば穿くほど味わい深くなっていく生地感はデニムにも負けないくらい経年変化を楽しめます。
今日は約2ヶ月ヴィンテージトラウザーをガンガンに穿き込んだキュリアスクルーが遊びに来てくれたので、新品時のモノと比較検証。
まずは全体を比較。
こちらが新品時。
硬さの伺えるシルエットに光沢すら感じるキレイな印象。
こちらが約2ヶ月ガンガンに穿き込んだ同一アイテム。
はい。そうなんです。ヴィンテージトラウザーはかなり早い段階から経年変化を体感できます。
色合いも変われば、体に馴染んでいくことによって生地感すら変わります。
この風合いの大きな理由はFOB特有の“スレン染め”と “綾崩れ”。
スレン染めとは現在使われている代表的な染料ではなく、
当時使われていたスレン染料(VATDYE)によって染め上げることを言います。
まさに1940年代当時と同じ染め方。
この特別な染め方によって現代のチノとは異なる当時の風合いを再現。
穿けば、穿くほどこの風合いは増していきます。
しかも糸を芯まで染めていないのでヴィンテージウェア同様白っぽく色落ちしていきます。
すでにポケットの縁は白くなっていることが確認できます。
ちなみに新品時はこちら。
比較すると、生地に表情が出ているのが一目瞭然。
もうひとつの大きな理由の“綾崩れ”とは織物の欠点の一種。
綾織・物の場合、製織中に何らかの原因で織機の一部の関口が妨げられ、
それによって正常な綾組織とならず、綾田が崩れた欠点のこと。
画像でいうと縦に入った引っかき傷のようなものが“綾崩れ”になります。
こちらも1940年代当時の生地を再現。
当時の欠点まで再現するFOBの職人魂流石です。
こちらが新品時。
チノパンは右斜め上から左斜め下に綾がはしっているのですが、
その綾が崩れている事によって上から下に引っかき傷のような縦線が走っているのが“綾崩れ”です。
画像ではなかなか確認しづらいですが、実際手に取ると新品状態からかなり“綾崩れ”が確認できます。
この“綾崩れ”が“スレン染め”にさらに拍車をかけ生地に表情が出てきます。
後姿もご覧のとおり。
もはや同じ生地とは思えないほどの経年変化です。
こちらが新品時。
しかも、存分に経年変化を楽しめるように作りも頑丈そのもの。
経年変化を楽しみながら何年も履きこみたいパンツ。
こんなパンツが数本あったら10年はパンツを買わなくて済みそうです。
どんどんダメになるパンツではなく、どんどん好きになるパンツ。
FOBのヴィンテージトラウザーはそんなパンツです。